ラフィネ - 輸入元の特徴を把握する
さてインポーターの評価を始めたのでここからは各インポーターについてみていきたいともいます。
まずはラフィネ。ラフィネとのお付き合いは実はまだ浅いのですが、実はここを知るまでにはいろいろなことがありました。まずここを紹介してくれたのは以前ザ・ヴァインにもた寺倉女史。彼女がラフィネに移りうちに営業に来たのです。ワインを飲んでみたら凄くちゃんとしていてちょっと吃驚。私の知らなかったインポーターにこんなまともなところがあったのかとちょっと驚きでした。
後で分かった社長の名前は坂口氏。実は坂口氏とは以前面識があり、料理研究家の林先生とヴァン・ヴィーノ・ブリュレで出会っていたのです。そのときはヴァンパッションに所属しておりそのとき買ったワインがあまりにも酷かったので正直印象は悪かったのです。でもそんな彼が今こんなに素晴らしいワインを入れていることを知ったときちょっと珍しい存在だなと思ったのです。経験値を積むためにいろいろなインポーターにいたのでしょうが、中身までは腐っていなかった、、。というか信念があったんでしょうね。現実と目的をちゃんと分けていた。これを出来る人って少ないですよね。
寺倉さんがラフィネを退社した後担当になったのが柳氏。実は私が昔サヴァサヴァというお店をやっていたときの顧客だったのです。その当時は彼もまだ学生で一緒につるんでいたのですが、私は未だに記憶が戻ってきません。酷い奴、、。彼はその当時しこたま今では飲めない古酒などそうそうたるワインを飲んでいたのです。そんな彼との再会もまたラフィネとは良い意味で因縁があったんだなと思います。
さてラフィネと出会った当時の品揃えはあまり感心しないワインもありましたし、素晴らしく欲しくなるようなワインもありました。それが数年経つうちに見違えるような品揃えに変化していきます。今までは何でこのワイン入れるの?という不思議な感じがありましたが、最近ではそのようなワインはほとんどありません。品揃えが劇的に良くなっているのです。
ラフィネの特徴は、他のインポーターとは違い古典派の部分を大切にしたようなワインが多くかといって酸化防止剤が極端に入ったようなワインは少なく、ちょっと視点が違うのです。挑戦的すぎる部分はなかったのですが、あるとき頭がおかしくなったんじゃないかと思えるくらい急に南アフリカのワインを始めたのです。まさに社運をかけた挑戦とでもいっても良いくらいに大量に南アフリカのワインを輸入し始めたのです。そのワインがあまりにも素晴らしい!彼がここまで南アフリカに傾倒したのも分かるような気がします。ですから今ではブルゴーニュのインポーターというイメージから南アフリカのインポーターと思われてもしょうがないほどに南アフリカのイメージが強くなっています。
ブルゴーニュに関してはどちらかと言えば古典派の優れた生産者が多く、それ以外のフランスは古典派と自然派の中間的なイメージが強いのです。南アフリカに関しては若手の優れた生産者が多く何人か来日している南アフリカの生産者が、自分たちのワインがちゃんと扱われていることを知って今南アフリカ新進の作り手が皆ラフィネに輸入して欲しいと殺到しているようです。どこの国に行っても酷い状態で扱われているために日本への割り当てが最大の生産者もいるくらいです。そうですよね!どうせだったらせっかく作ったワイン一番美味しく飲ませてくれる国に送りたいのは当たり前。元々生産量が少ないためにそういった感覚になるみたいです。
ラフィネがコンディションが良いことは南アフリカのワインがここまでちゃんとした状態で輸入されていることを見るだけで明らかなのです。このような新興国で作り手のところからリーファートラックを使うこと自体至難の業なのです。トラックの数は少ないし手配すること自体大変。まして生産者の意識も変えないといけないし大変な苦労です。
ラフィネはまだまだワイン業界においての認知度が低く扱っていないところも多いですが、これから最も伸びしろのあるインポーターの一つです。
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