シャンパン以外のスパークリングワインが今熱い!
シャンパンと言えば、昔は熟成させることでとても通常のシャンパンとは思えないような
複雑な表情が出るのでやはりシャンパンでなければと言う感覚だった。
そこはブルゴーニュのワインと同じ感覚。
しかし時代の変遷と共にシャンパンもブルゴーニュと同じように変わってきている。
脚色系のシャンパンが減り、自然派を中心とした世界に変わりつつあるのである。
元々シャンパンは御祝いの時などに開ける派手やかな飲みものとしての需要が高く
とりあえずシャンパン!的なワインバーでは通例だったのだ。
ところが見栄を張らなくなった昨今、最初にシャンパンで乾杯する人は激減。
シャンパンも大きく変わり昔のような感動的なシャンパンはかなり減ってきている。
そうなってくると注目されるのはシャンパンではないスパークリングワインだ。
昔はシャンパンでなくては美味しくないと思っていたが、その大きな要因は
まずワインのコンディションの問題だ。これさえ解消されれば、実はスパークリング
ワインでもかなり美味しいものがい多いのだ。
まだまだコスパの高さという意味での存在感とも言えるのだが、徐々に独特の
旨味を発揮するスパークリングワインが増えてきている。
ワインホリックでも売れ筋はスパークリングワイン。シャンパンでは比較的リーズナブル系の
旨みののった安いものが主流だ。
しかしそれに反するように高額なシャンパンが増えているという現実もある。
自然派のコストが価格に反映されているという見方も出来るが、新しい
シャンパンの世界の確立が進んでいるとも言えるのだ。
もともと地理的にも非常に恵まれた土地だけに潜在能力が高くやはりレベルが違う
ともいえる。
しかし昨今のワインの需要の伸びはリーズナブル系のワインが生活の中に溶き込み始めて
いると言うこともある。
私が感じているのはここ数年で更にスパークリングの質が上がってきていると言うこと。
これは自然派系のワインの進化が凄まじいと言うことだ。スパークリング以外でも
自然派のワインの進化は目を見張るものがある。昔と違って国をまたいで交流が
進むことで情報のやりとりが頻繁に行われ進化の速度が増しているのだ。
フェイスブックやツイッターなどに多くの生産者が参加しているのを見ても
わかるように今では生産者間だけではなく一般のワイン愛好家も生産者と
気軽に交流が図れるようになっている。
携帯電話がコミュニケーションの世界を激変させ、今ソーシャルメディアが
ワインの世界も大きく変えているのだ。
画一化も進んでいるのだが、新たな個性も生まれている。まさに2000年代は
新たなワインのスタートの時期とも言える。
この緊張感がシャンパンやスパークリングワインの世界にも感じられるようになってきた。
大御所と言われた生産者達がこぞって自然派の世界に参入してきているのを見ても
明らかだ。
シャンパンやスパークリングの世界は有名であるか如何で価格が違うものが多いのだが、
意外と有名なほどにその価値がないものも多い。そういった意味でもやはり実際に
飲むことで選ぶことが肝要なのだ。
ワインホリックのスパークリングワインはあくまでも飲んだ印象のみで選んであるのだが、
スパークリングワインも他のワインと同じで実は時間が経ってみると大きく印象の
変わるものも多い。だから一度の試飲で決めてしまうことはない。
何度も試飲することで仕入れをやめるスパークリングもある。
とにかく一番大事なのはスパークリングワインのコンディションである。そして落ち着かせること。
特に泡系は落ち着かせることで味わいに大きな違いが出てくるのだ。輸入されたばかりの
泡と半年おいた泡とでは別物のような違いが出てくる。
状態が悪く酸が壊れてしまっては、本質が全く見えないの。表面的な旨味ばかり見ていると
最新のスパークリングワインの本質的な旨味が見えてこないのだ。
シャンパンばかり飲んでいる人たちは、味わいの印象の違いや果実の濃さなどの理由で
やっぱり安物は駄目だと思ってしまう人もいるとは思うが、何度も飲めばその美味しさの
理由を体でわかってくるはずだ。
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