ワインはどのように楽しむかで大きく印象が変わる


ワインの世界はインポーターであろうと酒屋さん、そしてワインを楽しんでいる皆さんも全ての人がいつもやっているワインの買い方、飲み方がその人のワインの世界なのです。

ですから、通常の環境がその人にとって当たり前の世界なのです。

一般的には、その人が今までの経験則で良いと思った生産者やヴィンテージのワインを購入したり有名評論家が推奨するワインを購入するのが一般的でしょう。そして飲む環境に関しても同じ。


たまに誰かの主催するワイン会に言ったりして今までと違う世界を感じたり、インポーターの試飲会で衝撃を受けたりすることがあるかもしれません。

でも通常はワイン仲間の多くは指向や感性をもった人が多くなかなか衝撃を与えてくれるような機会がないのが現実です。

どれだけ現状に疑問を持っていたとしても、その理由がなぜだか分からないのという人もいるでしょう。

ですから、それは違うんだよと言ってもそれはその人のワイン人生を否定することにもつながるため反発したくなります。


さてワインの楽しみ方一つとっても、どうやってこのワインを美味しく飲むかという作業が今だに古典的でデキャンタージュしたり特殊な道具を使ったりワイン自体をこねくり回してしまうようなことが多い。


逆に元も姿のまま何もしないことが大切でそのために努力するということを言っても信じない人が多いでしょう。


でも考えてみて下さい。生産者の元にあるワインこそその生産者の本来の姿なのです。美味しく飲めるように何かをやるなんて神への冒涜と同様だと思いませんか。


楽しみ方というこの章での観点から見ると大切なことは下記のようになります。

ワインを楽しむ環境、温度、グラス注ぎ方、など


ここでは今まで言及しなかった温度に関してお話ししていきます。


ワインを飲む際の温度は非常に重要です。温度の違いだけでワインの印象は天と地の差なのです。

スパークリングワインやシャンパンの場合、生産者の元では通常のワインよりかなり低い温度で管理されています。比較的長く寝かされてから出荷するのも低温で管理されているので熟成も緩やかなためです。ですからシャンパンは高温にはかなり弱いのです。そのために大手メゾンの中ではわざと泡を強めに作っているところもあります。

ではシャンパンはかなり低温で飲んだ方が美味しいかと言えばそうでもありません。逆に16度くらいになった方が吃驚するくらい要素が出てくる場合もあります。要するに全てのワインに関していえることなのですが、タイプによって温度を変えることが必要なのです。人間の可能性と同じでちゃんとそのシャンパンを知って飲む温度帯を探すのです。そしてそのシャンパンの落ち着き具合、熟成具合も考えなければいけません。経験則がないうちはいろいろと試してみるのが良いと思います。そのうちちょっと飲めばこのタイプのシャンパンは何度くらいが良いのか分かってきます。


白ワインに関してはプロはぬるめで出すことが多いのですが、実はそのことが理由で輪郭が明確でなくなりぼやっとしてしまうことがあります。素人は冷やしすぎが問題。冷やしすぎることで要素が隠れてしまい旨みを感じられなくなります。適温を探す作業をして下さい。


赤は、やはりぬるすぎるとぼやっとしてきます。飲みやすくなったと感じるかもしれませんが、緩い感じが出やすく輪郭が明確でなくなります。冷やしすぎるとぎすぎす感が出てきたり、膨らみが出ずに旨みをあまり感じられなくなります。コンディションの良い赤は特に状態の崩れたワインより低めの方がいいようです。飲み始めの温度は15度がベストですね。ただワインによってはそれが当てはまらない場合があります。理想はそのワインが育った環境の温度。でもそんなこと分かるはずもない。ですからいろいろと試してみることが必要なのです。


あとは外気と湿度との関係。必ずしも物理的な温度が正しいわけではなく、体感温度による違いも出てきますから季節や天気によって多少前後させて下さい。


また気圧の関係でワインの味わいが変わることがあります。低気圧の時はブルゴーニュなどは酸がたちやすくワインのバランスが変わってしまいます。


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PUR SANG

美味しいワインがなかなか見つからない、ワインのことが今ひとつよく分からない、美味しいワインを探したり美味しく楽しむためのテクニックを学んでみて下さい。

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