南アフリカワインでわかってきたこと

ラフィネの南アフリカのシェアーがかなり高まり、もはや南アフリカのインポーターと 勘違いされるほどになってきたのも、それだけ他社のワインの酷さが際立って しまう結果となったことも一因だと思います。 若手の優秀な生産者の多くがラフィネに輸入をしてもらいたいと思っているそうですし、 そうやって南アフリカの最新のワインがラフィネで買えることも私たちにとっては 嬉しいことです。 私もなんだかんだで南アフリカワインを飲む機会が増えてきたために以前より かなり南アフリカワインの味わいに関してわかってきたことがあります。 特に最良のヴィンテージとされる2015年がまた南アフリカの新しい一面をみせて くれたことも嬉しい経験です。 さて南アフリカのワインはフランスに比べると優等生的な部分があり素直な部分が 特徴。決して官能的でそのわけのわからないような魅力にやられてしまうような ワインはまずありません。どちらかと言えばフランスの現代派ワインに近く、 それ以上にわかりやすい感じが魅力でしょう。もしワイン本来の良さや素直さを 表現しようと思ったら南アフリカの方が環境的にも優れていそうな感じすらします。 オーストラリアや、アメリカのような人為的な部分も少なく素直さが特徴とも いえるでしょう。何しろ優秀な作り手しか飲んでいないので実際南アフリカワインの 主流がどのようになっているかの報告はできませんが、若手の優秀さはかなりのものです。 白ワインに関しいてはシャルドネよりもシュナン・ブランやセミヨンが優秀で 赤に関してはまだ南アフリカでの栽培面積が少ないピノが秀逸。 南アフリカにおけるピノ・ノワールの可能性は非常に有望で、まだまだ樹齢が低い ピノが多いのにも関わらずここまで魅力的な姿を見せてくれるということは 樹齢の高まりと共に今まで見たことのないような姿を見ることが出来るかもしれません。 イギリス系の移民が多く以前はボルドーやアメリカをむいていたために葡萄品種も そういった傾向が強かったのでしょうが、実はピノにむいていると言うことが 最近わかってきたように感じます。 2015年のようなヴィンテージには、ちょっと新世界っぽい要素が濃くなりますが、 寝かせることでより魅力的な世界を現してくれるでしょう。 このようなヴィンテージのワインは上のクラスはすぐ飲まず寝かせ、今はリーズナブル系を 飲むのが本筋だと思います。飲めてしまうのでついつい開けてしまいがちですが、 寝かせる余力のある方は是非忘れてしまって寝かせてください。 新世界の中で最もヨーロッパ寄りのワインである南アフリカは農薬を使えない 条件も相まって最も進んだワイン生産地になる条件も可能性も整っています。 最も大事なことは、出来れば寝かせてその本質を見る努力です。早熟なワインは 熟成能力に劣る傾向もあるのですが、南アフリカワインにはそこそこの熟成能力が あるように感じています。  


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PUR SANG

美味しいワインがなかなか見つからない、ワインのことが今ひとつよく分からない、美味しいワインを探したり美味しく楽しむためのテクニックを学んでみて下さい。

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