状態の良いワインは少し冷やし目で飲むことが肝要!
各社合同の試飲会に行くといつも思うのが、ワインの温度が高いことだ。
ぼやけた味わいで、一般の人が飲むと飲みやすく感じるが、本来のワインの良さがまるっきりわからずにただ飲みやすさと幅の狭い領域の中での良さを探さなければならないことを感じる。そんな状況では本当にコンディションが良いのかを判定するのも実はかなりの経験が必要となってくる。
ところがそんな中でもちゃんとしたワインを扱っているインポーターのワインはちょっと冷えた感じの適正温度。どの温度で試飲会でワインを提供しているかでもインポーターを選別する基準となるのだ。
状態のおもわしくないワインは十五度くらいでは、欠点が目につくのである。つまり状態が悪いことによる酸の欠如からくる全体的なバランスの悪さ、果実の表情の壊れた部分など。だからある意味温度を高くしてその欠点を目立たせないようにしているとも言えるのである。
状態の良いワインでもたまにお店によっては温度が高い場合があるが、そんな時は適正温度まで冷やすと俄然良くなってくる。輪郭が明確になり、細かい要素と全体的なバランスが整うことによる表情の豊かさが見えてくる。
状態の良いワインはレモンと同じでフレッシュな酸がいい仕事をしてくれる。これを生かすためにはある程度冷やすことが肝要なのである。
泡白は6〜7度前後、赤は10〜12度、飲み始めの温度はこれで良い。そこから飲み始め温度の若干調節しながら飲むことをお勧めする。温度いかんでこれほどまでにワインの表情が変わるということを実感できるはずである。
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