現代のワインをどのように楽しむか

昔からワインに親しんでいる方は、現代のワインが昔に比べインパクトや奥行きがなくなってきていると感じているのではないでしょうか。

時代の変化はワインだけではなく、香水、洋服、料理を見てもわかるように大きな変化をもたらしています。わかりやすく言えば、ワインは料理と平行するように変化してきているのです。

それにもかかわらず日本人にとってワインは嗜好品。決して身近なものではないために一般の方は大きな要素をもつワインに執着します。それこそ世の中で有名なワインだったり大手の作った受けるワインだったりするわけです。

現代のワインはある意味こぢんまりとしていて、ピュアー系のワインが多くなっています。自然派のワインがその代表のような存在ですが、大きな流れとして現代派のワインが主流になりつつるのです。これはワインを作る側の指向であってけっしてワインラバーの指向ではありません。

つまり作り手と飲む側に大きな隔たりがあるのです。別の視点から見ればワインを扱う側飲む側は、作り手の変化について行けずに昔ながらのワインの扱い方をするために、作る側と飲む側との隔たりがどんどん大きくなっています。

現代のワインに関しては扱い方、飲み方を変えなければ本来の姿を認識することが出来ないのです。

正直言って今のワインの扱い方は雑そのものです。でもそれは日本だけのことではありません。フランス、イタリアでさえ、驚くほど扱いが雑です。作り手によってはもう国内向けの販売はしないと宣言している人すらいるほど。

こういった状況はワイン雑誌など見ていては決して知ることは出来ません。

ワインビジネスとはワインをいかに売るかということなのです。

私でさえ残念ながら最近はワインを持って行って飲むことも多く半分目をつむって想像しながらワインを飲んでいる始末。そのくらいあまりにも神経質になると疲れてしまうから、という言い訳がましいことをしているのです。


そろそろ本題に入っていきましょう。

ちなみにここから話すことはワインのコンディションが良いことが前提です。

現代のワインをどのように楽しめば良いのか。

まずこれだけは憶えておいてください。

ワインは最高の状態になるとボディーが絹のような感じになりそれが何層にも折り重なったような姿になります。そして葡萄本来の甘みを感じるようになります。こんなに甘かったっけ?と思うほどです。輪郭が明確になり一体感が出てきます。上品極まりないような姿になりハッとするほどです。

このような姿を経験するとそれこそ、そこら辺でワインは飲めなくなります。

むかしヴァン・ヴィーノ・ブリュレにいらしてくれたお客様は、よくヴァン・ヴィーノ・ブリュレでワインを飲むと他でワインを飲めなくなるといっていました。その当時のヴァン・ヴィーノ・ブリュレのワインを知っている方はその理想的な世界を知っているはずです。


何度も言っていますが、ワインを暴れさせないことがワインを落ち着かせるために必要なことなのです。冷蔵庫の振動、ワインセラーの振動、そう振動が最大のワインの敵。振動対策こそがワインにとって最も重要なことなのです。


電磁波も振動と同じ。例えば携帯電話をワインのそばに置いてワインを飲む。温度は遠くにおいてワインを飲んでみてください。明らかにワインが変わります。電磁波もある意味ワインに振動を与えると思ってください。


ワインに関して最も重要なことは人の言うことなど信じないことです。ワインの世界は嘘ばかり。だからまずは自分で実感することが大事です。是非実践してみてください。


温度も大切です。通常ワインを飲む際は室温といいますが、それはもう無視してください。赤は14〜15度コンディションの良いワインはこの温度帯で飲むことが大切です。通常より少し低めが良いのです。


落ち着いた理想的なワインは心が洗われるようなハッとする存在感を示します。決して大きなインパクトや衝撃的な印象を与えることはありません。しかし心洗われるような世界は最も現代人が求めているのではないでしょうか。


現代的なワインをいい加減な感じで飲んでもまあ美味しいね位しか言うことは出来ません。だからワインにインパクトを求める人は有名なワインや高額なワインを飲むのです。

かといって高額なワインの文句を言っているわけではありません。高額なワインは金額に比例するような素晴らしい世界があります。しかし高額なワインほど売れているワインほどワインの状態が悪い。状態が悪くてもワインの名声と大きな要素だけで納得されているというのが現実なのです。


少しずつでも良いのでめんどくさくない程度で環境の改善をしてみてください。ハッとすることがあるはずです。


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PUR SANG

美味しいワインがなかなか見つからない、ワインのことが今ひとつよく分からない、美味しいワインを探したり美味しく楽しむためのテクニックを学んでみて下さい。

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